背中の張り
- Hiroshi Andoh
- 2024年7月4日
- 読了時間: 6分
更新日:2024年10月31日
背中が常に張っている、背中の痛みが何をしてもなかなか取れないとういことでお困りの方はいらっしゃいませんか?

【背中に張りが出たり、痛みを生じる原因】
①姿勢による問題
②スポーツや仕事などの作業による背中の筋肉の使いすぎ
③内臓疾患など
があげられます。
①姿勢による問題
背中が円くなったいわゆる悪い姿勢を取って長時間のデスクワークなどを繰り返していると、常に背中の筋肉がストレッチされた状態になり、筋肉やその表面の筋膜が常に伸ばされ続けることによるストレス(負荷)がかかります。
「ストレッチ」というとセルフケアなどで使う言葉や方法でもあるので一見良いことのように思われるかもしれませんが、本来筋肉は収縮したり、弛緩したり、伸ばされたりをその環境にあわせて日常の生活動作やスポーツ動作のなかで行っています。通常はそういった筋肉の様々な動きがバランスよく繰り返されることにより、筋肉のポンプ作用で効率よく血流をめぐらすことができているんです。
ですが、不良姿勢を長く続けることによりこの機能が破綻してしまうと、特に背中の筋肉は収縮や弛緩を繰り返すことなく、常に伸ばされるだけになり血流が滞ります。血流の悪くなったところには痛みが生じやすくなり、時には炎症となって痛みのしぶとい原因となってしまうんです。炎症が生じた部分は、隣り合った組織との癒着(張り付いてしまう)などを引き起こし、より痛みが改善しにくい状況を作り出します。
姿勢と心因的な状態は、相互に影響しあうともいわれているようです。柔軟にいろいろな姿勢を取ることができれば気持ちも調うと考えています。心因的なストレスから背中に痛みを感じるケースなどは凝り固まった気持ちなどの原因からではないでしょうか。
②スポーツや仕事などの作業による背中の筋肉の使いすぎ
姿勢のお話をした時には、どちらかというと同じ姿勢のまま動かないでいることが原因となりましたが、同じ動作を何度も何度も繰り返し続けることも原因となることがあります。
わかりやすいところで行くと、水泳やランニングなどの比較的同じ動作を繰り返すスポーツなどがそうです。
特に水泳は水をとらえて推進力に変えるときに背中の筋肉をすごく使います。

練習や競技などで背中の筋肉を使いすぎた状態で、日ごろのセルフケアを怠っていると姿勢が悪い人の背中の状態と同様に、強い収縮を繰り返して疲労した筋肉は緊張状態になってしまい筋肉の血流は滞り、やはり痛みや炎症の原因となるんです。
こういった状態を作り出さないように「ストレッチ」や「マッサージ」などの日ごろのケアが大事になってくる訳です。
③内臓疾患など
鍼灸治療では治療として背中の経穴から内臓(肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓など)の状態を調えるアプローチをすることがあるのですが、背中に「内臓疾患」に関する痛みが生じることがあります。
例えば、背中の右側であれば肝臓や胆のうに関する疾患、背中の左側であれば胃や心臓、すい臓に関する疾患、背中の真ん中であれば腎臓に関する疾患などがあります。こういった痛みに関しては医師の判断や治療が必要です。
まず背中の痛みを感じたら整形外科などを受診し、それでも判断がつかず安静にしていても痛みが治まらずに悪化するような場合は内科などの受診をされることをお勧めします。
【SORAの治療】
特に上記の①②に該当するものに対するアプローチについてお話します。
①に関しては、日ごろの姿勢にかかわるものですが、良好な姿勢を取りにくい原因を探ります。特にイスなどに座った時の姿勢の問題がある方は、股関節周囲の特におしりの筋肉や太ももの裏側の筋肉の柔軟性が低下していたりして、骨盤や太ももの動きが制限されて背中が円くなってしまう姿勢を強制されているケースが多く見受けられます。また、骨盤や太ももの動きを制限されていることにより、骨盤や背骨を安定させる筋肉(例えば腰筋、腸骨筋)が機能しにくい状態になり硬くなったり、短縮しているケースも多いです。
また、時にはオフィスのデスク環境などが姿勢に影響している場合も考えられるのでお話をお伺いし、環境設定について一緒に考えさせていただくときもあります。
SORAではまず身体全体の動きを確認し評価した上で、不良姿勢の原因となる部位を一つ一つ鍼灸治療、マッサージ、ストレッチなどを駆使して調えていきます。時にはオフィスのデスク環境についてもお伺いし、環境設定について一緒に考えていくときもあります。
身体の調った状態を作りながら、同時に必要な「エクササイズ」や「セルフケア」ご提案させていただきます。一人で正しいセルフケアの方法を行えるようになるには、意外と大事なポイントがあります。正しく行えるようにできるだけわかりやすく、習慣付けやすい方法を一緒に手取り足取りお伝えしていきます。一人で行えなければ、SORAに全部を頼っていただいて構わないですし、徐々に身体の状態が調ってお膳立てができてくると、ご自身でも自然と「やってみよう!」となるものです。そこまで行ければご自身で身体の状態をだいぶコントロールすることが可能です。手技としての治療も大事ですが、それぞれの方々の健康の環境づくりに寄り添うのがSORAの役割だと思っています。
②についてはいわゆるオーバーユース(使い過ぎ)が原因なので、患部の安静を促しやすいように、負荷の掛かっている筋肉の緊張状態を鍼灸治療、マッサージ、ストレッチなどで緩和し、とくに組織の癒着を起こしているような部分はカッピングや筋膜リリースのような手技を使い効率よく動きやすい環境を調えます。
またスポーツ動作やお仕事の動作の悪いくせのようなものが原因しているケースが多いので原因の動作を見つけ出し、動作のくせを修正する「正しい身体の使い方」を体に覚えさせていきます(脳を介して身体に正しい動作を学習させていくんです)。
鍼灸治療院というと、鍼灸治療を行うだけだと思われがちですが、当院では「理学療法士」としての知識経験を活かし「身体の使い方」などをアドバイスさせていただき、鍼灸治療などを掛け合わせて根本治療を目指していきます。
ご利用される方々にとっての治療の場としてだけでなく、パーソナルコンディショニング、パーソナルトレーニングなどの場としてもご利用いただければと思います。
当院を是非うまく活用していただければ幸いです。
いつまでも健康でいられるように一緒にケアしていきましょう!
荻窪鍼灸治療院SORA
安藤 浩
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